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ピアノコンクールで入賞する方法 : ①



 新しいピアノの先生に代わってから1年くらい経ったある日。先生から突然発せられた「今度コンクール受けてみる?」という言葉で舞い上がりました。正確には母親の私が完全に舞い上がり、子供はコンクールという意味がよく分からず、単に人前で演奏をするくらいに思っていたようです。人前で演奏をするのが大好きな我が子「モーたん」はそれだけで目を輝かせていました。

 詳しく話を聞くと、そのコンクールは地元の音楽学校所属のピアノ科の生徒さんであれば誰でも参加でき、10歳のモーたんが参加できる12歳以下のグループもあり、課題曲は無く、7分間以内で自分の好きな曲を弾くという参加ハードルが低いコンクールだとか。入賞確率は驚異の50%で、入賞すればイギリスでも5本の指に入る有名なコンサートホールで演奏が出来る…とのこと。


それはもう、是非勝たせていただきましょう!

…今にして思えば、一体その自信はどこからやって来たのか…という感じですが…


 それからコンクールに向けて3か月みっちりと時間の限り練習をし、本番を迎え、演奏にも大満足。コンクールはとても小規模なもので、12歳以下のグループでは20名くらいが参加し、事前の告知通り参加者の約半数のリトルピアニストさん達が入賞しました。


…ママ、モーたん名前呼ばれなかったよね…

 初めて参加したコンクールはこうしてあっけなく惨敗。親子共々完全に勝つつもりで参加していただけに、敗北感&屈辱感はかなり長い間モーたんに残りました。仲の良い同じ学校の4人のお友達は入賞し、そのお友達に笑顔で「おめでとう!」と言っている我が子を遠巻きに見ながら「どうして?何故?」というやり場のない気持ちが心に渦巻きます。日頃からそのお友達の演奏を聴く機会もあり、我が子が飛び抜けて劣っている訳ではないのを知っているだけに心中は穏やかではありません。


 こういう気持ちって嫌ですよね… 素直に他人のお子さんの成功を喜んであげられないとは… 子供達の方がずっと大人です! 


 そしてその翌年、やはり同じコンクールが開催されることになりました。昨年10歳だったモーたんは11歳になり、昨年と同じ12歳以下のグループでの参加です。年齢からすればモーたんよりも小さなお子さんの参加数の方が多かったと記憶しています。このくらいの年齢のグループでは体格的に大きいというだけでも、かなり有利な展開に持ち込めるはずです。

ところがこのリベンジ・チャレンジでも、やはり入賞は出来ませんでした。


 「もうコンクールには出たくない…」と涙を浮かべるモーたんを見ていると「ドンマイ!とても良く弾けてたよ!また頑張ろう!」と明るく振舞おうとしても我が声は震えていて言葉が出てきません。絶賛落ち込み中の我が子を見ながら考えるのは「50%が入賞する『メチャ楽勝』コンクールでダメなんだから、これがこの子の実力と受け止めてコンクールに出るのはもう止めよう。」そんな事ばかり…


 冷静によく考えてみれば何の根拠もない「ウチの子いけるぞ!」という自信でしたし、上位入賞者は学校内でも有名な才能溢れるリトル・ピアニストの面々。でも、そのコンクール会場にずっと座って全員の演奏を聞いてた私としては、入賞者の結果発表の紙を見ながら「?」という入賞者も数名いたのです。


 …そしてその瞬間ハッとしました。

『?』と思った演奏が選ばれた。それはきっと私が音楽のプロである審査員のように良い音楽を聴き分けることができていない。つまり、【良いピアノ演奏を理解する耳と知識がない】ということなんだ

 …何故そこまでコンクールに固執したのか全く分かりません。モーたんはコンクールに出たいなどと自分から言ったことは一度もありませんでしたし(どちらかというと「もう嫌だ」と言っていました)、その瞬間まで私もコンクールに関しては余りいい印象は持っていませんでした(ま、自分の子が選ばれなかったから…というのが原因だと思いますが…)。ただその時には「絶対に負けたくない!ウチの子には才能があるんだ!勝てない訳はない!」という感情の方にズッポリと飲み込まれた感覚でした。


 かなり痛い親ですね…💦


 それからは時間があればコンクールで確実に入賞する方法を考えに考えました。ノートを持ち歩るき、アイディアが出れば書き留め、どんな小さなことでも思いつく限り『条件、準備、トレーニングやリサーチ』など、【上位入賞できる(と私が勝手に思った)ポイント】…そんなものが実在するのかどうかは別として、兎にも角にも実践して試すことにしました。


  • コンクール選び

  • 選曲

  • ピアノの先生との関係

  • ピアノコンクールでの演奏に関する知識と経験

  • コンクールに向けての家でのトレーニング

  • ライバル

  • 家族のサポート

  • その他の要因の改善


 これらのポイントを少しづつ試しながら改善したりしたところ・・・役に立つものもあれば、全く無駄な努力もありましたが・・・涙をのんだあのコンクールから1年経った頃からモーたんのコンクール入賞やオーディション合格率は80%以上となり、それは音楽学校を卒業するまで続きました。それは勿論モーたんが頑張った結果なのですが、その努力を無駄にせず、且つ有効的に入賞成績に反映させる方法も実際に存在したと感じました。


 それでは上記の【(私が勝手に役に立つと思う)必勝ポイント】を各カテゴリーに分けてそれぞれお話させていただきます。

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